妊娠中の必要以上のダイエットが子供の将来に悪影響を与えてしまう
というのはご存知でしょうか?
基本的に妊娠中というのはダイエットをしてはいけない時期なのですが、
それでも、今の日本では痩せ型志向の女性が増えているため
妊娠中に体重が増加するのを恐れて必要以上のダイエットをしてしまう方が
とても多いんです。
その理由としては、お腹の中で小さく育てて出産を楽にしたい。
妊娠中も綺麗でいたいからできるだけ太りたくない。
出産後に増えてしまった体重が落ちるか不安なので、
今のうちからできるだけダイエットをしておく。
女性としてはこういった気持ちがよく分かるのですが、妊娠中に必要以上のダイエットをしてしまうと、子供が将来肥満になってしまう原因になるのです。
それ以外にも妊娠中のダイエットは
赤ちゃんにとってデメリットが豊富にあるため、基本的にはお勧めできません。
このページでは妊娠中のダイエットが子供の肥満の原因になってしまう理由などをはじめ、その他の悪影響等についても解説しています。妊娠中だけどもダイエットを検討しているという方は、是非このページをチェックしてみてください。
・なぜ妊娠中のダイエットが子供の肥満の元になるのか
では、妊娠中に必要以上のダイエットを行ってしまうことで、なぜ子供が将来肥満になってしまうのか。その原因についてお話ししたいと思います。
最近の研究で、母親が妊娠中に十分な栄養を取らずに、飢餓状態で過ごしていると、その子が将来肥満になるリスクが高まり、それだけでなく生活習慣病にかかりやすいということがわかってきています。
お腹の中に赤ちゃんがいるときに栄養が不足してしまうと、赤ちゃんの遺伝子は、少ない栄養価の中でも生きていけるように情報を変更してしまいます。
何のためにそうなるのかというと、胎児期に栄養が不足していると、その栄養価の中でも生きていけるように、遺伝子の働きは基礎代謝を低くする方向に変更してしまうんです。
栄養価が少ない中で生きていくためにはそういった遺伝子の変更はとても有効的でしたが、現代はそういった事はほとんど起こりません。
むしろ栄養過剰に摂取してしまうことが多い時代ですので、少ない栄養素でも生きていけるようになっている遺伝子の状態で、普通の食生活を行うと、過剰に摂取してしまっている状態と同じことになってしまうため、肥満のリスクが上がるだけでなく、生活習慣病のリスクが高まるんです。
・妊娠中のダイエットは子供の臓器にも影響する
それだけでなく母親の栄養不足は胎児の臓器にも悪影響を及ぼします。
胎児というのは細胞分裂を繰り返し、生きていくのにとても重要な役割を持つ臓器等を作って、だんだんと成長していきます。
その時に栄養が不足してしまうと、丈夫な臓器が作れなくなってしまうんです。
胎児期に作られた臓器は余程の重大な病気がない限りは一生の付き合いになりますよね。
だからこそ胎児期に丈夫な臓器が作れるように、妊娠中のママの必要以上のダイエットで栄養不足の状態にするのは非常に良くないことなのです。
・妊娠中にダイエットが必要なときはいつ?
それでも妊娠中はダイエットが必要な時があるんです。
それは基本的にはお医者さんからダイエットの指示が出た場合のみです。
ここで、妊娠中の体重管理をする際に必要になってくる基準になる
妊娠中の体重の内訳を見ていきましょう。
妊娠中は何が何でも絶対にダイエットをしてはいけないというわけでなく、
場合によっては上手に体重管理をしなければならない時があります。
まず赤ちゃんの重さですが、これは約3キログラムあります。
羊水や胎盤は合わせて約1キログラム、それ以外に妊娠中に増えるべき体重は3キロから4キロ位と考えられています。
という事は総合的に見ると必然的に7キロから8キロは増えることになります。
BMI値(ボディ・マス・インデックス数値)によって決められるのですが、基本的に妊娠中には、およそ10キロ前後の体重増加は必要なものとされ、その時点でダイエットなどをする事はあまり良くありません。
これらをはるかに超えて体重調整が必要になった場合は、その時にお医者さんから指示が出されます。
そうなった時にダイエットを行うようにしましょう。
・妊娠中に体重をキープするコツ
では体重が増えすぎてしまった場合、どんなダイエットを行ったらよいのかについて説明します。
もちろん妊娠中は、妊娠前の時のようなダイエットは基本的にはよくないことです。そのため妊娠中にダイエットが必要になった場合は、それに合ったダイエットを行う必要があり、基本的には食事の管理、適度な運動によって体重を調整していきます。
この時の体重管理は、自分のスタイルを維持するものではなく、赤ちゃんがすくすくと成長しやすいような環境を整えるために、必要な体重管理となります。それだけは忘れないようにしましょう。
ではどのように行ったらよいのかですが、食事の面ではわかりやすく言うと野菜や果物中心の食生活を行います。また体重を効率よく落とすには炭水化物抜きダイエットが非常に効果的ですが、妊娠中はそれはNGです。その理由は赤ちゃんが炭水化物を必要とするからです。たくさん必要とするわけでは無いですが、全くとらないというのは赤ちゃんの栄養バランス的に見るとよくないことなので、炭水化物抜きダイエットは絶対にやめましょう。
炭水化物やお肉などもバランスよく取り、野菜中心の食生活を送るのが妊娠中のダイエットのポイントになります。
またその際は、妊娠中に不足しがちな栄養素を効果的に取り入れられる野菜や果物を、積極的に取るのがオススメです。
運動面では、やってはいけないのが重たいものを持ち上げるようなウェイトトレーニング、または激しく息が切れるようなジョギングやマラソンなどです。
ではどのような運動行ったら良いかというと、簡単なウォーキング、ストレッチ、スイミング、ヨガなどです。
基本的には、息を止めて行う無酸素運動ではなく、有酸素運動で効率よく脂肪燃やしながらダイエットをしていきます。
またスイミングやヨガなどは、専用のインストラクターがいる場所で行うようにしてください。
やっても大丈夫な運動だとは言えあくまで妊娠中ですので、正しい指導と万が一のことがあった場合に緊急対処を正しく行うことができる環境のもとで行うようにしましょう。
・まとめ
このページでは妊娠中のダイエットが子供に与えてしまう肥満などの悪影響についてまとめました。また妊娠中にダイエットが必要な時や、妊娠中のダイエットは実際にどのように行うかなどもまとめたので、必要になった際はここにまとめた内容を参考にして体重調整を行ってください。
実際にダイエットを行う際も、お腹の中にいる赤ちゃんの安全を十分に配慮した上で無理なく行ってくださいね♪