妊娠中のダイエットと言えば、一昔前まではするべきではないと言う考え方が主流でしたが、近年では健康的な妊娠状態を維持するための適切なダイエットであれば、それはするべきだという考え方が広まりつつあります。
そこで今回は、妊娠中期の安定期に入った方向けのおすすめのダイエット方法をご紹介していきたいと思います。
またそれだけでなく、もしも妊娠中に極端に体重が増えすぎた際、どんな危険が伴うのか、妊娠中期にダイエット頑張ることで得られる他のメリット、ダイエットで成功される方の考え方についても特集していきたいと思います。
妊娠中に太りやすくなる理由
妊娠中に太りやすくなる理由は、ホルモンバランスの変化によるもので、お腹の赤ちゃんにとって栄養になる脂質をたくわえようとする『妊婦の身体の本来の仕組み』によるものです。
ある産婦人科医によると、妊娠中は29週目までは1日に必要な摂取カロリーは1800キロカロリーで充分で、それ以降の妊娠後期や臨月も2000キロカロリーで充分という意見もあります。
ただし、厚生労働省の発表したデータによると、以下のような摂取カロリーの設定値が推奨されています。
- 妊娠初期は通常時+50キロカロリー
- 妊娠中期(安定期)は通常時+200~250キロカロリー
- 妊娠後期から臨月にかけては、通常時+400~450キロカロリー
このような設定値が良いとされているようです。
ただし、もともと妊娠中の摂取カロリーでもっとも正しいとされている体重増加の目安はBMI値によって決められていて、日本人女性でも小柄な方ならBMI値が低く太っても良い幅が13キロ程度までとされていても、それよりも若干少なめのほうが良いという意見もあります。
妊娠中の体重増加を放っておくとこんな危険があります
妊娠中に体重増加をしすぎることがよくないとはわかっていても、また妊婦検診でお医者さんに体重コントロールの指示が出たとしても、中には「それでも何となく大丈夫な気がする」と思い込んでしまい、ダイエットが必要なのにそれをせずに過ごしてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、妊娠中に必要以上に体重が増えすぎてしまうと妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)という、お腹の中の赤ちゃんにさまざまな栄養や酸素が送りにくい状態になってしまったり、早産や未熟児、死産の原因にもなってしまいます。
つまり、妊娠中の太り過ぎは赤ちゃんにとって非常に重大なリスクが増えてしまうことでもあるのです。
だからこそ妊娠中は、正しい知識を持って適度なダイエットが必要となってくるんですね。
安定期にダイエットをしておくとどんなメリットがある?
実は安定期と言うのは、同時につわりなどから解放される方も多く、体が安定したことから外出の機会も増えます。これらが関係して好きなものを食べることができる機会が増える時期でもありますので、体重が増えやすい時期でもあるのです。
逆に、安定期と言うのは妊娠期間を通して最もダイエットに適した期間でもあります。この時期に体重コントロールを行わず太る一方になってしまっては、臨月の時の体重コントロールが非常に困難になります。
そして、太り過ぎの名残と言うのは出産後にも残りますから、出産後のダイエットが非常に大変です。
しかし安定期のうちに適度な体重コントロールをしっかり行い、同時に痩せやすい体作りを着々と行っていくと、臨月や出産後のダイエットがスムーズに行えると言うメリットもあります。
なので、今後きれいなままでいるための準備に最も適した時期とも言えます。
その他にも太り過ぎないと言うのは、安産で出産する確率を高めることにもつながりますので、本当にいろんな意味でトータルで考えても、メリットだらけだということがお分かりいただけたかと思います。
安定期のおすすめのダイエット方法は?
それではこのページの本題である安定期のダイエット方法についてみていきたいと思います。
妊娠初期とは違い安定期は、いろんな運動ができるようになりますので、食事の要素だけでなく運動の要素もうまく取り入れながらダイエットを行っていくのがポイントです。
安定期のダイエット(食事)
ダイエットの基本は、食事でどれだけカロリーを抑えることができるかです。
なお、妊娠期間中はおなかの中の赤ちゃんに必要な栄養をきちんと供給し続けなければいけないので、極端な断食ダイエットなどはもちろんいけません。
では、どんなことを意識していったらよいのかというと『野菜の量を優先的に増やし味付けを薄くすること』です。
非常にシンプルですが、野菜の量を意識的に増やすとどんなことが起こるのかと言うと、まず低カロリーな食事を実現することができ、いろんな種類の野菜を使うことで栄養のバランスもカバーできます。
そして、たくさんの野菜を先に食べておくことで、肉類などのおかずを必要以上に食べることを防ぐことにもつながります。
この方法であればある程度しっかり食べても極端に太る事はありませんし、たくさんの種類の食材を食べることが可能ですし、あくまで控えめが前提ですが、肉を一切食べてはいけないと言うわけではありませんので、ストレスの少ない食生活の改善ではないかと考えています。
安定期のダイエット(運動)
安定期に入ってからいろんな運動ができるようになるとは言え、がっつりマラソンを行ったり、ジムで激しい筋トレを行うなどは危険なので避けたいところです。
ではどんな運動が効果的なのかと言うと、ウォーキングを行ったりヨガ、スイミングなどの運動がお勧めです。
中でもみんなが取り入れることができる手軽な運動の中で、より効果が高いものといえば、やはりウォーキングです。
やり方は多くの方がご存知かと思います。続ければ続けるほど効果が高く、姿勢やペースなどを意識するとよりその効果を高めることができますね。
なお、ウォーキングについては安定期に入ってから臨月まで本格的に行うことが進められている運動になります。
これを取り入れることでウォーキングによる脂肪燃焼だけでなく、体内の血流やリンパの流れが促進し体の基礎代謝が向上していきます。継続すればするほど痩せやすい体作りをすることにもつながります。
それは先ほどもお伝えしたような臨月のダイエットや出産後のダイエットしやすい体作りにもつながっていますので、ぜひ取り入れることをお勧めします。
あとスクワットもお勧めです。スクワットであれば外に出ずとも行うことができますし、5分から10分程度時間があれば誰でも簡単に行えます。
スクワットをすると太もも周辺の筋肉を始め、下半身の筋肉が刺激され出産に向けた体力づくりができます。
これもまた安産につながる運動になりますし、筋肉をつけることによって基礎代謝が向上しますので、こちらも臨月のダイエットや出産後のダイエットしやすい体作りにつながります。
ダイエットがうまくいく方の考え方
ダイエットはどんな方法を取り入れるか。といったところも重要ですが、それと同じくらい考え方も大切です。
では、ダイエットがうまくいく方はどんな考え方をしているのかと言うと、1番大きいのはダイエットを習慣化するという考え方です。ウォーキングやスクワットなどは、決して難しいことではないかもしれませんが、それを毎日意識的に続けるとなると簡単なことではありません。
だからこそ、上手くいく方は、考え方として意識的に努力をしなければ!といったような捉え方ではなく、朝起きたら朝ごはんを食べて、家を出る前に歯磨きをする。このような習慣的なものとして、ウォーキングなど取り入れ、精神的な負荷を与えずに続けることを実現しています。
また、ダイエットが成功する方は、ダイエットの仕組みとして、1日に摂取するカロリーよりも1日に消費するカロリーが上回れば痩せることを知っています。
だからこそ本格的なダイエットをする方の多くは、自分の1日の消費カロリーをある程度理解し、それをもとに普段の食事で摂取するカロリーをうまくコントロールしています。
このような仕組みや考え方を取り入れ、「継続することで痩せざるを得ない仕組み」を作っていくことが大切です。
まとめ
このページを見ていただいてお分かりいただけたかと思いますが、安定期のダイエットは意外とシンプルに感じた方も多いのではないでしょうか。
また、こちらで紹介したダイエットの方法や考え方などは、臨月のダイエットや出産後のダイエットはもちろん、今後のダイエットで生かすことができる基礎となります。
中身を理解し、本格的なダイエットをやってみたいと言う方は、ぜひこちらでお伝えした内容を参考にしてみてはいかがでしょうか?