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貧血と暑さで氷食症に!妊娠中に氷食症になった体験談

今回の体験談は、妊娠中に起こりやすい貧血によって『氷食症(ひょうしょくしょう)』になってしまったという方のお話です。

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氷食症とは『無性に氷を食べたくなり一日で製氷皿1枚分以上の氷を食べる病気』とされています。

氷食症の原因やメカニズムについてはまだ詳しく解明されていませんが、妊娠中の場合は貧血によって起こる確率が高いと言われています。また、氷食症はお腹を中心に身体全体を冷やしてしまうため、お腹の赤ちゃんにとっても産後の産褥期の自分自身の身体の回復にとっても決して良いことではありません。

今回の体験談でどのように氷食症を乗り越えられたのかを一緒に見て行きましょう。

妊娠中の『氷食症』に注意!貧血に悩まされたわたしの夏

妊娠9ヵ月の頃、貧血のために鉄剤を処方してもらっていましたが、なかなか改善されないまま季節は夏を迎えていました。
もともと暑いときにはアイスやかき氷など、冷たいものを食べたくなるものですが、その時は尋常でないほどに氷が食べたくて仕方がありませんでした。

初めは、暑いからだろうと思っていたのですが、冷たい飲み物やアイスクリームではだめで、とにかく氷でないと落ち着かなかったのです。
しかも、かき氷のようにふわふわしたものではなく、製氷皿で固めたような、硬い氷でないとだめでした。
食品売り場のアイスコーナーでは、「氷菓」と記されているタイプのアイスをたくさん買いました。
家にストックがないと落ち着かなかったので、買い物に出るたびに買っていました。
家では冷蔵庫の前にいることが多くなり、ひまさえあれば口にしていました。
一度に食べる量は製氷皿1つ分で、それでもいつも氷が足りないと感じていました。
食べ方も決まっていて、口の中で溶かしながら食べるのではなく、ガリガリと噛み砕くと気持ちが落ち着きました。

ただ、それを続けていたらお腹の調子が悪くなりました。
体全体も冷えてしまいますし、赤ちゃんにも悪影響かもしれないと感じました。
何より、氷に執着している自分にとても異常性を感じ、インターネットで原因があるのかどうか調べました。
すると、貧血の人は氷を食べることがやめられなくなる『氷食症』になることがあると知りました。
なぜ貧血によって氷食症になるのかは、諸説あるけれどはっきりとは解明されていないとのことでした。
自分なりに考えたのは、貧血になると吐き気をもよおすことがあって、氷を食べることで吐き気がおさまり気持ちが良くなるからではないかということです。
でも吐き気のない日でも食べたくてたまらなかったので、疑問は解けませんでした。

氷食症のメカニズムは分かりませんでしたが、ひとまず貧血を治せばこの症状もおさまるのではないかと考えました。
そこで、かかりつけの産婦人科で、鉄剤をもう少し増やしてもらうようお願いしました。
血液検査の結果が良くなかったこともあり、多く処方してもらうことができました。
次に、食事を徹底的に見直しました。
特に、赤身の肉や魚と、ビタミンCを一緒に摂ることを心がけました。
鉄分の吸収を阻害するタンニンを含む、紅茶や緑茶は控えて水や麦茶を飲むようにしました。
そして、貧血のときは甘いものを食べ過ぎてしまうことがあり、買ってくるアイスの中には砂糖がたくさんつかわれているものがありました。
甘いものの食べ過ぎでビタミンB群が減り、貧血がさらに進むと知ったので、アイスは糖分控えめか無しのものを買うようにしました。

氷を食べ過ぎてしまうことで、体に大きく影響することはありませんが、しょっちゅう氷のことを考えている自分がいやで、その時間をもっと生まれてくる赤ちゃんのために使いたいと思っていました。
それでも、無意識に冷蔵庫の前に行き、冷凍庫の扉に手をかけている自分がいました。
でも、氷を食べてすっきりするのは一瞬で、数分経つと次が欲しくなります。
完全に依存症だな、と思いました。
今回は、命にかかわるようなことでもありませんでしたし、無理やり欲求を抑え込むと余計に食べたくなるかもしれないと感じたので、氷を食べないようにする方法はあえて考えませんでした。
いつかは、こんなにガリガリ食べていることも笑い話になると思って乗り切ることにしたのです。

1ヵ月が過ぎ、妊娠10ヵ月になりました。
季節は本格的な夏になり、暑さも一段と厳しくなりました。
冷たい食べ物は相変わらず欲しいと感じていましたが、気づけばあれほど楽しみだった氷を全く食べなくなっていました。
病院での血液検査の結果、ヘモグロビンの数値が大幅に改善されていて、貧血ではなくなったことが分かりました。
氷食症だったときに買い置いていた氷を食べてみたら、おいしかったけどガリガリと噛み砕くことはなくなりました。

私の場合は、貧血が治るにつれて氷を食べる症状もなくなりましたので、間違いなく貧血と氷食症の因果関係があったと言えます。

しかし、人によっては鉄剤を処方されても効果がでないこともあるようです。
氷食症はストレスによる一種の強迫性障害ではないか、との説もあります。

妊娠末期は体に様々な負荷がかかり、肉体的にはもちろんですが精神的にもストレスがたまりやすいです。
思えば、私は出産後に引っ越しをすることが決まっていて、妊娠中の身でありながら少しずつ荷造りをしていて体に負担をかけてしまっていました。
また、引っ越し先が慣れない土地であるうえ、経験のない育児も待っていたので、何かと不安に思うことが多い時期でもありました。
私の氷食症は貧血による体の悲鳴と、小さなストレスの積み重ねによる心の悲鳴が合わさって起きたものだったのかもしれない、と感じました。

産後しばらくして、子宮筋腫が原因で再び貧血になることがありましたが、氷食症になることはありませんでした。
氷食症は、妊娠中だからこそ発症したのかもしれないと思っています。