今回の体験談はちょっといつもと感じが違うと感じる方もいらっしゃるかも知れません。『妊娠中に自分と赤ちゃんの健康を維持するために大切なポイントを今だからこそ振り返って分かった事をまとめた』という体験談だからです。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんを無事出産まで守って行けるかどうかという一点についてとことん不安を感じたり悩んだりするものであるのは誰にとっても同じではないでしょうか。
ですが、あまりに何もかもを気にしすぎてしまうのはストレスになりますし、かと言って大切な事を見逃してしまうのも危険です。
そこで気にすべきポイントをまとめて寄せて下さった方の体験談から気にすべきポイントだけを抜き取って考えてみようという趣旨です。
ではさっそく一緒に見て行きましょう。
妊娠と出産を振り返って思った大切なポイント
現在3歳と1歳を育児中の主婦です。
長男を妊娠した時は妊娠時特有のトラブルが多かったので書きたいと思います。
長男を妊娠したのは4年ほど前の冬のことでした。当時子供が欲しいと思い頑張るもなかなできず、半年ほどかかり妊娠。
心音が確認できて喜びに溢れたのも束の間、妊娠7週で出血してしまいました。
すぐに病院にかかるも赤ちゃんには異常はなく、止血剤の内服薬を飲み様子を見る事になりました。
当時の私は初めての妊娠で知識もなくとても不安でした。
どうして出血したのか、赤ちゃんは健康な体で生まれてくるのか、妊娠しているのに薬を飲んで大丈夫なのか・・・。
毎日が不安なことだらけでひたすらネットで検索して調べる日々でした。
止血剤を飲み始めたらすぐに出血は止まりました。しかし9週に入った頃にまた出血。すぐに病院にかかると、切迫早産の可能性もあるため医師から自宅安静の指示が出てしまいました。
当時していた派遣の仕事を急遽キャンセルして周りの人にたくさん迷惑をかけたし、何よりおなかの赤ちゃんに負担をかけてると思うと申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
その頃はまだつわりがある時期で、毎朝嘔吐して気持ち悪いのも1日中続く日々でした。仕事から帰ってきた夫に晩御飯を作りたくても米がたけた匂いだけで気分が悪くなってしまい、家事もままならない日々でした。
1日中安静にしてなくてはいけないし、家事もできない。鬱々とした日々が続きましたが、妊娠5か月に入った頃には出血を繰り返すことはなくなり、つわりも軽減していきました。
安定期に入ると、つわりで食べれなかった自分が嘘のように食べれるようになりました。
私の体重もぐんぐん増加・・
しかし妊娠7か月頃、足がむくむことが気になり産婦人科の先生に聞いてみると、「そんなに大したことはない。」と言われました。
先生にそう言われると安心してしまい、私もあまり気にしませんでした。
しかし妊娠8か月頃、私は里帰り出産を予定していたので、里帰り先の出産予定の病院へ一度診察してもらったところ、『赤ちゃんが小さく、平均より2週間ほど成長が遅れていますね』と言われました。
私はとても不安になったのですが、まだ出産まで時間はあるし、これから大きくなる子もいるから様子を見ようといわれました。
不安な日々を過ごしながらも、臨月前に里帰りをしました。
私の母におなかの子が平均より小さいことを告げると、「たくさん食べないと!」と言われ、母の手料理もたくさん食べていました。
そして私の足はパンパンにむくんでしまい、足だけでなく手や顔にまでむくみが出てしまいました。
そして検診に行くと尿検査では尿たんぱくが出て、血圧は検診の度に上がり続け、体重は妊娠前より11キロも増えていました。
臨月に入ると気が緩んでしまった自分がいけないのですが、ついに先生より妊娠中毒症の症状が出てると言われてしまいました。
妊娠中毒症にかかるとおなかの中環境が悪くなってしまい、赤ちゃんの体重がなかなか増えていかないのだそうです。
先生からは塩分を控えることや食べすぎないことを教わりました。
臨月に入ってから指摘されてしまい、出産まで時間がない中でおなかの赤ちゃんの体重を平均値まで上げてやる事なんてできないと思いましたが、それから出産まではなるべく塩分の控えた食事をしたり、たくさん散歩をして出産を待つことにしました。
妊娠7か月頃、自宅から通っていた先生に足のむくみを相談した時、なにか助言してくれたらこんなに不安になったりおなかの赤ちゃんに負担をかけることもなかったのになぁと少し恨んだりもしました。
予定日を二日過ぎたころ、陣痛がきました。約10時間ほどかかりましたが無事元気な男の子を出産しました。
やはり子供の体重は2100グラムと小さめで低出生体重児でしたが、特に健康上は問題なく次の日には母子同室を開始できました。
その後も特に問題なくミルクもよく飲み、体重もどんどん増えていきました。
私が入院した病院は赤ちゃんの体重が2300グラムないと退院できなかったので、私が退院するときに一緒に退院することはできませんでしたが、翌日の朝には2300グラムに達して無事退院することができました。
妊娠当時は出血を繰り返したり、産む直前に妊娠中毒症になったり、長男を妊娠した時は本当にトラブルが多くて、無事生まれてくるのか本当に不安でした。
妊娠出産を終えて思うことは、やはり知識をい多く持っていたほうがいいと感じました。
私も塩分を控えないといけないことや食べすぎてはいけないことをもっと早い段階で学んでいれば、自分やおなかの赤ちゃんにこんなに負担をかけることはなかったのになぁとおもいました。
出産は生まれるまで何が起こるか予測できません。私も出血した時、まさか自分が?と思うことがありました。
そうならないためにも日頃から正しい知識を得ておくことが大事だなぁ思うとばかりです。
妊娠中に注意するべきなのは体重管理よりも・・
妊娠中は体重管理ダイエットを意識する女性が非常に多くなります。
というのも妊娠中はもともとホルモンバランスの変化やお腹の赤ちゃんを守り、いざという時に赤ちゃんに与える栄養源ともなるため脂肪が付きやすくなっているためです。
しかしながら、もともと太りやすくない体質の方や体重増加の範囲が『赤ちゃんの成長速度に見合ったものであるにも関わらずそれ以上に太らないようにしよう』という方も多く見られます。
確かに適切な範囲に体重増加を抑える事は大切ですが、それ以上に妊娠中に注意すべきは血圧や血糖値の急激な上昇や高い値で安定してしまうことと言われています。
これは、妊娠中高血圧症候群や妊娠糖尿病の発生を防ぐためです。
妊娠中高血圧症候群や妊娠糖尿病は、お産が難産になってしまう以上に母子ともに命にまで及ぶ可能性のあるリスクを予防するために大切なんです。
こういった妊娠糖尿病や高血圧症候群の兆候として表れやすいのが『むくみ』という意見もあり、実際に因果関係も指摘されています。
この原因は、妊娠中のホルモンバランスの変化によるプロゲステロンの働きと塩分摂取過多です。
特に妊娠中の塩分摂取過多は、血圧を上昇させやすく塩分自体が通常時でも人間の身体の仕組みのひとつのミネラルバランスを整える『ナトリウム・カリウムポンプ』の働きで、それがむくみを起こしやすいため血管を圧迫しやすく、通常時ならば圧迫性高血圧、妊娠中ならば、急激な体重増加や妊娠中高血圧症候群、産後の高血圧の定着化にもつながります。
このような知識も頭の片隅に意識した上で、あまり考えすぎずに健康的でお腹の赤ちゃんの成長を実感しながら楽しめる妊娠生活を送りたいものです。