妊娠すると今まで感じた事がなかったほど大きな身体の変化に悩まされる事があります。
妊娠初期のつわりでご飯が食べられない・・それでもなんとかやっとの思いで安定期に入ってからは食べづわりで食欲が急激に抑えられなくなってお腹の赤ちゃんが心配になってしまうほどの暴食に悩まされる・・
今は昔と違って妊娠中に暴飲暴食をしてしまうと体重管理ができなくなってしまうことで赤ちゃんにいろいろな悪影響があるというのが常識。
妊婦検診でも暴食で太りすぎていると『妊婦としての自覚が足りないからだ!』なんて言われてしまうと本当に泣きたくなってしまいますよね。
今回のテーマは、妊娠中に時期や体調の変化で起こる『暴食』です。時期によっては食べづわりとも呼ばれますが、どちらにしても一番気がかりなのはお腹の赤ちゃんへの影響ですよね。
この『赤ちゃんへの影響は?』という部分を中心に妊娠中の暴食を抑える方法や食べ過ぎても心配の少ないおすすめの食べものなどを一緒に見ながら真剣に考えて行きたいと思います。
妊娠中の暴食はなぜ起こる?時期によっても違う原因
妊娠中の暴食の原因にはいろいろなものがありますが、大まかに分けると一番大きな原因と言える『食べづわり』があげられるかと思います。
その他にも、個人差によっていろいろな環境や条件の違いがあるので、一概に言えない部分はありますがストレスや『妊娠前からもともとストレスが溜まると暴飲暴食で紛らわしていた』という方もいると思います。
何年も前の話になりますけど、わたし自身も妊娠中期の5ヶ月目に入った頃から急に何をたべても満足できなくなって、気が付いたら自分も主人も驚くほどの量のご飯やパン、うどんなどの炭水化物を始めとして食べ続けていたなんていう事が多々ありました。
これが『食べづわりかぁ・・』なんて思っていたんですけど、結局『体重が18kgも増えた』こと以外には特にこれと言った変化や赤ちゃんへの影響はなく無事に出産まで過ごすことができました。
ただ運が良かっただけなのか、それともそういう体質だったのかは分かりませんが、とりあえずホッとしたというのがわたしの本音です。一時期は主人の実家のお義母さんに『ちょっと食べすぎじゃないの?妊娠中なんだから暴飲暴食はだめだよ・・』とか妊婦検診の時に助産師さんに『妊婦としての自覚が足りない』なんてきついことを言われたこともありましたから・・
では、なぜ妊婦が暴食をしてはいけないと言われるのか、赤ちゃんへの影響はどういった物があるのかをみて行きましょう。
妊娠中に暴食を続けた場合の影響は?
妊娠中に暴食を続けてしまった場合に考えられる影響は、まずママ自身の健康管理に及んでしまうと言えます。
妊娠糖尿病や妊娠中高血圧症候群といった病気のリスクは聞くだけでも怖いと感じるのは当然です。流産や早産、最悪の場合で赤ちゃんの死産につながってしまうなんて言う言葉でおどかされてしまうとその時点で思考停止に陥ってしまいますよね。
確かに暴飲暴食を毎日続けると高血糖や高血圧につながるというのは当たり前かも知れませんが、特に高血圧については精神的な要因も関係してくるため、必ずしも暴食ばかりが原因というわけではありません。
つまり『暴食を毎日続けない限りはなんの影響もない』ということです。これを勘違いしている方もいるようで、あまりにも気にしすぎなんじゃ・・という内容の質問が『Yahoo知恵袋』や『発現小町』などにも掲載されています。
心配になってしまう気持ちは分かりますが、あまり気にしすぎるとそれ自体が罪悪感につながってストレス、マタニティーブルーなんて言われるような症状につながってしまう事もあります。
実は妊婦さんにとって暴食の一番の影響は『お腹の赤ちゃんよりもこちらのほうが大きいんじゃ・・』と言えなくもないほどの悪影響と言って良いと思います。
またその一方で、本当に妊娠中の暴食で起こる悪影響もないわけではありません。ですが暴食自体が直接的な影響を及ぼすというよりも、その結果として体重が急激に増え過ぎたり、血糖値が高止まりで安定してしまい、高血圧になってしまったりすることで妊娠糖尿病や妊娠中高血圧症候群などの病気のリスクが高まってしまうというもので『暴食=病気リスク』ではなく『暴食=高血糖や高血圧=妊娠中の病気リスク』と考えるのが正確な考え方です。
妊娠中の体重管理は間違い情報も多々あり要注意!
ちなみに妊娠中の体重管理ですが、お腹の赤ちゃんの発育に従って『月齢とともに体重が増える分の基本的な“増加ベース”がある』ということを無視した『妊娠中にダイエットしないといけない』みたいな間違った考え方を吹聴しているメディアも多いということは考えておかないといけませんね。
さすがにそういった『間違った情報』が大部分ということはありませんが、検索次第ではそういった間違い情報をつかまされてしまう場合もあるので注意が必要だと思います。
例えば、検索ワードとして『妊娠中 体重増加』で検索するのではなく、『妊娠中 体重増加 ペース』で検索するなどの工夫はしておいても良いと思いますよ。
まるで、妊娠中は大樹管理のためのダイエットありきで『暴食なんて絶対にダメ!』とでも言わんばかりのニセ情報メディアもあるということだけは覚えておきましょう。
ちょっと話がそれてしまいましたが、要するに言いたいことは『暴食は絶対ダメ!』気にしすぎるのは良くない。ということなんです。
とはいえ、産後ダイエットのためにも『できるだけ太りたくない』という方もいらっしゃると思いますので、妊娠中の暴食を抑える方法で効果が高いと言われているものをいくつかまとめてみましたので次の段落でご紹介したいと思います。
妊娠中期の暴食を抑える方法
妊娠中の暴食を抑える方法と言っても、呪文や呪詛のように『食べちゃダメだ食べちゃダメだ・・・』と繰り返すなんていう事はありません。そんなことをしても我慢をすればするほど逆に反動で暴食につながってしまっては無駄ですし、それこそストレスを溜めこんでしまっては却って悪影響が強く現れてしまいます。
では具体的にどうすれば暴食をおさえられるのかという疑問ですが、これは一番良い方法は『食べることから興味を逸らす』ということに尽きると思います。
例えば、読書や妊娠前や独身時代から見たかった『映画』や『撮りためていたドラマ』を見るなんて言うのも良い方法かも知れませんね。
もちろんそれ以外にも、適度に身体を動かすためにウォーキングやマタニティヨガ、水泳などをやるのも良いと思います。
運動することで、その間は食べることに意識が行かなくなりますし、消費カロリーが増えれば妊娠中の体重管理ダイエットだけじゃなくお産のための体力作りのメリットだって、もちろん産後ダイエットにために太りすぎないようにしたいという思惑が叶うことにもつながります。
妊娠中に暴食を抑える方法はなかなか難しいものがありますが、はっきり言うとわたし個人お考え方では『食べたいと思ったらちゃんと満足できるまでしっかり食べることが大切』だと思います。
そのためには、食べものを考えることや食べ方の工夫などが大切なので、次の段落ではその部分に注目してみてみたいと思います。
ストレスにならない食べ方や食べもの
妊娠中に食べたいと思う気持ちを無理やり抑え込んでしまうのは良くないということを先ほどまで一緒に見てきました。
では『食べたいと思ったらしっかりと食べる。けど太りすぎないためにはどうしたら良いの?』という疑問を感じるのは当たり前ですよね。
そのためには食べもので『低カロリー・高タンパクなものを選んで食べる』ようにすること。そして『噛み応えがあるものを中心にしてたくさん噛みながらゆっくり食べる』ということの2つの工夫が必要です。
具体的には・・・
- 豚肉ならロースからヒレに切り替える
- 鶏肉ならムネ肉からささみに切り替える
- ご飯は白米から玄米に切り替えたり雑穀米を取り入れる
- こんにゃくご飯を使うのも良い方法
- しっかり噛み応えのある食材を選んで満足感を作る
- ゆっくり食べる習慣をつけて血糖値の急上昇を防ぐ
お肉類なら鶏肉や豚肉を脂身が多い部位から高タンパクで低脂質な部位に切り替えるだけでもかなり過剰なカロリーを抑える事は出来ます。ご飯も粒がしっかりしている玄米や雑穀米を取り入れることで『たくさん噛んで満足感を作ることとカロリーを減らすことの両方にメリットがあります。
また、玄米や雑穀米なら妊婦やお腹なの赤ちゃんに必要なビタミンB群が豊富に摂れますし、食物繊維も摂れるので妊娠中に起こりやすい便秘を防ぐことにもつながりますよ。
また、ゆっくり食べることは血糖値が上がり切る前に満足感を求めてもっと食べてしまうという現象を防いでくれます。どういう事かというとわたし達人間の身体は血糖値が上がることでサインのような神経伝達物質が伝わって副交感神経が働くことで『もう満足だよ~』というサインが脳に伝わって食欲が抑えられるという仕組みになっているので、ゆっくり食べることで血糖値が少しずつ上がってくるのを待って食べると、食べているうちに血糖値が上がって『これ以上食べ過ぎることを防ぐことができる』というわけです。
今回のまとめ
ここまでいくつかの角度から『妊娠中の暴食』について一緒に考えながら見てきましたがいかがでしたでしょうか。
今回の話をまとめると次のようになると思います。
- 妊娠中の“食べたい”を無理に我慢するべからず!
- たくさん食べている自分を周囲と比べるべからず
- 妊婦としての自覚が足りないなんていう批判は気にするべからず
- 食べることへの意識を他に逸らす方法も考えるべし
- 血糖値や血圧の急上昇や高止まりには注意すべし
- 低カロリー・高タンパク・低脂質な食材を選ぶべし
- 噛み応えありの満足度追及型食事を心がけるべし
ちょっと細かく感じるかも知れませんが、こんな点を意識してできる限りストレスを減らしつつ健康管理はしっかりと行って健康的にお腹の赤ちゃんに無事に会える産後を楽しみに待つ妊娠生活を送ってみてくださいね。