妊娠中、お腹が大きくなるにつれて気になるのが、お肌の変化です。特にお腹や太もも、バストなどは乾燥しやすくデリケートになります。この時期のボディケアに取り入れたいのが「オイル」です。適切に使うことで、お肌を柔らかく保ち、心地よく妊娠期間を過ごすサポートになります。
顔のスキンケアに関しても、妊娠前と肌質が変化して今までの化粧品やスキンケア商品がお肌に合わなくなったというのは多くの方が経験していること。
お風呂上りにたっぷり化粧水を使っているのに、乾燥が止まらないという方は水分が蒸発してしまって、オイルで水分を保湿してあげることが足りていない可能性も。
今回はオイルケアをどんな種類があるのか、妊婦さんに向いているものはどういったものなのか、オイルケアに関するQ&Aなどをお送りします。
なぜ妊娠中にオイルでのケアがおすすめ?
妊娠中はホルモンの影響や体の変化に伴う皮膚の伸びによって、お肌の水分や油分が失われやすくなります。
これにより乾燥やかゆみを感じたり、お肌の柔軟性が失われたりすることがあります。オイルは肌馴染みが良く、肌表面にうるおいの膜を作ることで水分の蒸発を防ぎ、肌の柔らかさやしなやかさを保つ手助けをしてくれます。
妊娠中におすすめのオイル5選
妊娠中は肌が乾燥しやすくなるため、オイルでやさしく保湿するケアが注目されています。ここでは、妊婦さんの間で比較的取り入れやすく、日常使いしやすい5つの植物性オイルをご紹介します。
1. ホホバオイル
ホホバの種から採れるオイルで、人の皮脂に近い成分が含まれているといわれています。肌なじみが良く、サラッとした質感で使いやすいのが特長です。顔にも体にも使いやすく、シンプルな保湿ケアをしたい方におすすめされることがあります。
2. スイートアーモンドオイル
やさしい使用感で知られるこのオイルは、しっとり感が続きやすく、乾燥が気になる部分のケアに活用されています。香りも控えめなので、つわり中のにおいに敏感な時期にも使いやすいという声もあります。
3. オリーブオイル
食用としてもなじみ深いオリーブオイルは、少量でものびが良く、肌をしっとりと保つサポートが期待されています。お風呂上がりなどのタイミングで塗ると、乾燥を感じにくくなるという方もいます。
4. ライスブランオイル(米ぬかオイル)
日本人の肌に合いやすいと言われている米ぬか由来のオイル。さらっとした感触でベタつきにくく、敏感肌の方から支持されていることもあります。独特のにおいが少ないのも、妊娠中には嬉しいポイントです。
5. マカデミアナッツオイル
肌になじみやすく、やわらかな感触が特長です。年齢肌ケアや妊娠線が気になる時期に使う方もいるようです。オイルに含まれるパルミトレイン酸が肌の潤いをサポートするとされ、しっとり感が欲しいときに重宝されがちです。
※アレルギーの心配がある方や初めて使う方は、パッチテストを行うなど慎重に使用しましょう。使用感には個人差がありますので、ご自身の肌の状態に合わせて選んでください。
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天然由来の植物性オイル: ホホバオイル、アーモンドオイル、シアバター(オイル状のもの)、ココナッツオイルなどがよく使われます。これらのオイルは保湿力が高く、肌に必要な脂肪酸を含んでいます。無香料や、妊娠中でも使用できる天然精油で香り付けされたものがおすすめです。
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妊娠線ケア用オイル: 妊娠期のお肌のためにブレンドされた専用オイルもあります。特定の植物エキスなどが配合されている場合が多く、妊娠中のお肌をしっとりと保つことを目的に作られています。
※初めて使うオイルは、目立たない二の腕の内側などでパッチテストを行い、肌に異常が出ないか確認してから使用しましょう。
効果的な使い方
オイルは、お風呂上がりなど肌が温まり、清潔で少し湿った状態の時に使うのが効果的です。
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適量を手に取る: 少量ずつではなく、お肌にすっと伸びるくらいの適量を手に取り、手のひらで軽く温めます。
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やさしく馴染ませる: お腹、バスト、太もも、ヒップなど、気になる部分に円を描くように、または下から上へ持ち上げるようにしてやさしく馴染ませます。強く擦りすぎないように、肌の上を滑らせるようなイメージで行いましょう。
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毎日続けることが大切: 妊娠初期から産後にかけて、毎日続けることでお肌の柔軟性を保ちやすくなります。朝晩の1日2回ケアするのもおすすめです。
妊娠中のオイルケアに関するQ&A
Q1:いつからオイルケアを始めるのが良いですか?
A1:お腹が大きくなり始める妊娠中期(妊娠4~5ヶ月頃)から始める方が多いですが、乾燥が気になり始めたら妊娠初期から始めても問題ありません。継続することが大切なので、ご自身の体調に合わせて心地よく始められる時期にスタートしましょう。
Q2:お腹が張っている時もオイルマッサージをして大丈夫ですか?
A2:お腹が張っている時や体調が優れない時は、無理にマッサージせず、お休みしましょう。オイルを塗るだけでも保湿効果はありますので、やさしく塗るだけにするか、体調が回復してから再開してください。心配な場合は、かかりつけの医師や助産師に相談しましょう。
Q3:どのようなオイルを選べば良いか迷います。
A3:まずは天然由来のピュアな植物性オイル(ホホバオイルなど)を試してみるのがおすすめです。香りに敏感な時期でもあるので、サンプルなどで香りを試したり、口コミを参考にしたりして、心地よく使えるものを選びましょう。妊娠線ケア専用として販売されているオイルも選択肢の一つです。
Q4:オイルはどのくらいの量を使えば効果的ですか?
A4:肌がしっとりとして、滑りが良く摩擦を感じないくらいの量が目安です。少量で無理に伸ばそうとすると肌に負担をかけてしまうこともあります。お肌の乾燥具合によっても必要な量は変わるので、お肌の様子を見ながら調整してください。
Q5:オイルケアをしても妊娠線ができてしまうことはありますか?
A5:オイルでのケアは肌の柔軟性を保ち、妊娠線ができにくくすることを目指すものですが、妊娠線ができるかどうかは体質や皮膚の伸び具合など様々な要因が関係するため、完全に予防できるとは限りません。ケアをしてもできたとしても、それは体の変化の証であり、努力したご自身のことをぜひ褒めてあげてください。
まとめ
妊娠中のオイルを使ったボディケアは、変化するお肌にうるおいを与え、しなやかさを保つための大切な習慣です。心地よい香りのものを選んだり、マッサージの時間をリラックスタイムにしたりすることで、心身ともに穏やかに過ごせるでしょう。ご自身と赤ちゃんの触れ合いの時間として、日々のケアを楽しんでください。