妊娠中は尿が近くなる頻尿は経験のある方も多いと思いますが、私はその逆で尿が出ないという『尿閉』という症状で尿毒症の一歩手前までになってしまうというハプニングがありました。
その尿閉で助産師さんに叱られたことがあり、今回はその話をしたいと思います。
わたしが『何となくおしっこの出が悪いな・・・』と思い始めたのは妊娠6ヶ月頃の、少しお腹が目立ち始めた時期でした。
ですけど、出るのに時間はかかりますが、まめにトイレに行けば問題ありませんでした。ところが『尿閉』の症状が顕著になってきたのが7ヶ月を過ぎた頃からでした。
ちょうどその頃は安定期で健診も月1回の時期で病院に行く機会は多くありません。
でも自己判断はダメでしたね。間違いで病気になってしまうと妊娠中は自分だけの問題ではなくなってしまうからです。ただ、その時のわたしは尿が少しずつは出ていたので、まめにトイレに行けば大丈夫だろうと考えていました。
また、上の子がまだ2歳で手もかかったのであまり自分の体調を気にしていられないというのも『尿閉』が悪化した原因かも知れません。
そんな中、ある日の夜中にトイレに行くと、尿意を感じているのに少しも出ず、何度か繰り返しても全く出ません。
だんだん尿意は強烈になっていくのに、出ないというなんとも拷問のような苦しみになってきました。
まだ出産日にはほど遠いのですが、通っている産婦人科に電話をすると、すぐに来るように言っていただけました。
しかし寝ている子どもを起したくなかったし一人にはできないので、主人と子どもで家にいてもらいタクシーを呼んで産婦人科へ一人で向かいました。
脂汗がとまらないような状態になり、とりあえず導尿をしてもらうと・・・なんと900mlもの尿が出たそうです。
「これは苦しかったでしょう」と慰められるのと同時に、
ベテランの助産師さんには「尿の出が悪い時点でちゃんと知らせなきゃ駄目でしょ」とキツく叱られましたが、その日はそれで無事に帰宅。
その後は2日後くらいにまた出が悪くなってしまったので、先に産婦人科へ行くと『自己導尿』をするようにとのことで指導してもらいました。
自己導尿というのはご存じの方もいるかも知れませんが、『尿道カテーテル』という細いビニール管を使って排尿することで、身体に毒素が溜まって『尿毒症』という病気になってしまうことを防ぐために行います。
自己導尿は、最初はちょっと難しいのですが慣れると簡単でした。
夜寝る前に導尿をすると300mlくらい出たので、やはり1日分が出きらずに溜まっているのだなと思いました。
出産まで自己導尿をする覚悟でしたが、導尿を初めて1週間後です。お腹の赤ちゃんが夜中にゴロッっと大きく動いた実感があり、それから嘘のように尿の出は改善され導尿の必要はなくなりました。
尿閉で尿が出せなくなる原因は、大きくなった赤ちゃんが尿道を圧迫してしまうことにあるそうです。
赤ちゃんが膀胱を圧迫して頻尿になるというのはよくあることですが、
子宮の下の方を押している場合尿道を圧迫して、尿が溜まっていても出すことができないという症状が出てくるそうです。
そして助産師さん曰く、珍しいことではないということでした。
私の場合、赤ちゃんがゴロッっと動いたことで、位置が変わり尿道が圧迫されなくなったのだと思います。
妊娠中は少しでも普段と違う症状があったら、たとえ健診以外の日でも遠慮したり面倒がらずにすぐに産婦人科に相談しないといけないなと実感した出来事でした。