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妊娠中でも女の子だもん

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妊娠中に高血圧ってどんな症状?入院は必要?お産の時に帝王切開になる?

妊娠中に高血圧になるということは実はとっても危険な兆候です。血圧は高すぎても低すぎても良くないのは言うまでもないと思いますが、妊娠中においては高血圧の方がより危険度が高いんです。

血圧計で血圧を測る妊婦さん

妊娠中は血圧の管理が大切!特に高血圧には要注意

妊娠中高血圧症候群』という名前の病気を聞いたことはありませんか?

実はこの病気は以前は『妊娠中毒症』とも呼ばれていた病気で最悪の場合『母子ともに命の危機に関わるリスク』がある病気なんです。

そこで今回は妊娠中高血圧症候群について兆候となる症状やなってしまった場合に入院も含めてどんな対応が必要なのかを一緒に確認しながら見て行きたいと思います。

高血圧ってどんな病気?なりやすい人は?

妊娠中に高血圧になりやすい人はどんな人でしょう。傾向を知っておくことで症状が本格的に悪化する前に対策を打つこともできるので、予防のためには是非知っておきたいところです。

そもそも高血圧ってなに?

基本的に高血圧というのは、心臓がポンプとして血液を送り出す際に『圧力を高めないと全身に血液を送れない状態』のことです。これは、血管の太さが細い人の方が高血圧になりやすいということですが、どういった人がこんな状況になりやすいかというと・・

  • もともと血管が細い人
  • 食生活で脂肪分を摂りすぎ血管に血栓ができた人
  • 水分摂取量が少なく血液がドロドロになっている人
  • 塩分摂取量が多く『むくみがち』な人
  • 血中コレステロール値が高く血液が濁っている人

妊娠中に高血圧になりやすい人は、このような体質の方や危ない生活を送っている人ということになります。もともと生まれつきで血管が細い人の場合は、自分の責任ではありませんが『今自分自身の食生活や生活習慣を見直して健康的な血液サラサラな体作りをより強く意識することが大切です。例えば『もともと健康診断の採血のときにお医者さんが血管を探すのが大変・・』なんて言われたことがあったり心当たりがある人は要注意と言えると思います。

もちろん、もともと血管は細くはないという人だって先ほどのような塩分や脂肪分、糖質の摂りすぎや水分補給をおこたってしまいやすい人(トイレが近くなるから。とかむくみやすいからという理由で、あまり水物は摂らないようにしよう・・なんていうのはその高血圧予備軍の兆候ありですよ)などは、高血圧を発症しやすいので充分に注意しましょう。

普通の高血圧と妊娠中高血圧の違いは?

妊娠前の通常時の高血圧と妊娠してからなる妊娠中高血圧症候群は違う病気と考えられています。先ほどもご紹介した通り通常時になる高血圧と因果関係はありますが、もともと高血圧だからと言ってすべての人が妊娠中高血圧症候群になるというわけではありません。

妊娠中高血圧症候群とは、子宮内壁に作られる胎盤に酸素や栄養を送る『らせん血管の機能不全』が起こって『お腹の赤ちゃんの発育に問題が生じた時』に妊娠中高血圧症候群と診断されます。

そのため、妊娠中高血圧症候群は『お腹の赤ちゃんの命に真っさきに危険が及ぶ』ということになります。

また、次のような方は妊娠中高血圧症候群になりやすいと言われています。

  • 高齢で初産の妊婦の方
  • 初産の方
  • 20歳未満で妊婦の方
  • 妊娠中に肥満・高血糖の方

また、もともと血圧測定数値で下が90前後。上が140前後という『もともと高血圧気味の方』も妊娠中高血圧症候群になりやすいので食生活の減塩や脂質や糖質を控えめにするように意識しましょう。

妊娠中高血圧症候群ってどんな病気?なぜ危ない?

妊娠中高血圧症候群で一番問題なのは『妊娠中は血液量が赤ちゃんのために増えている最中なので、より重症化しやすく命の危険も及びやすい』という点です。また、血圧が高くなり始めるほんの最初の頃は自覚症状が出にくいので『気付かないうちに重症化している可能性もある』という二つの点が危険なんです。

妊娠中高血圧症候群のリスクはどんなの?

妊娠中高血圧症候群になってしまう事でどんなリスクがあるのかという点も知っておくべき点ですね。赤ちゃんの命に危険が・・とか母体にも命の危険が・・と言われますが、具体的にどんなリスクがあるのかを知ることで事前の予防策にも『心構えが違ってくる』ということが言えると思います。

妊娠中高血圧症候群にどんなリスクがあるのかというと・・

  • 赤ちゃんの発育不全
  • 常位早期胎盤剥離(じょういそうきたいばんはくり)
  • 子癇(しかん=痙攣などの症状が起こります)
  • 出産のときに大量出血の危険性がある

妊娠中高血圧症候群になってしまった場合のリスクはこういったものですが、中でも命に関わるものが常位早期胎盤剥離です。通常ならば出産のときまで赤ちゃんとママをつなげてママの血液から酸素や栄養を運ぶためにある胎盤が子宮内壁からはがれてきてしまうのが常位早期胎盤剥離です。妊娠中高血圧症候群になっていない妊婦さんでも0.5%ほどの確率で起こることがあるそうですが、妊娠中高血圧症候群になっている妊婦さんでの発症確率が高いことが知られています。

この症状になった場合、赤ちゃんの3割~5割が死産になってしまう事とママの身体も1割の死亡率があると言われています。

妊娠中高血圧症候群になると必ず帝王切開になる?

妊娠中高血圧症候群になった場合でもお産のときまでに血圧が正常値にちかいところまで戻り症状が落ち着けば通常分娩が行われることになります。ただし、症状改善の兆しがない場合は事前に『予定帝王切開』という判断になります。

妊娠中高血圧症候群の場合は基本的に管理入院が必要になることが多く、常に医師の監視体制のもとに置かれることで容体の急変にも対応できるような大きな病院に転院することになるケースがほとんどです。そのため、施設が充実していて医師の人数も満たしている病院に移ることで安全を確保することになるんですね。

そうした中で食事も病院食になり、降圧剤の使用も含めて総合的な判断で帝王切開になるのかどうかが判断されることになります。最終的な判断は予定日の数日前というギリギリの時間まで待たれます。

そして、通常分娩でのお産が決定された場合でも出血の状態や赤ちゃんとママの心拍数など判断のポイントは医師によっても違いますが『緊急帝王切開』に切り替わることもあります。

帝王切開というと『悪いイメージ』を持っているママが多いようですが、基本的にママと赤ちゃんの命を守るために判断されるものですし、最近では手術跡もかなり軽減できる優れた術式が多く採られているので、どちらにしても先生とよく相談して理解を深めておくことが大切ですね。

妊娠中高血圧症候群になると入院は必要?

妊娠中高血圧症候群という診断が出た場合は、ほぼ入院が必要になると考えた方が良いでしょう。ただし、妊娠中高血圧症候群も含めた高血圧には『白衣高血圧症』や『仮面高血圧』と呼ばれる、ある特定条件でのみ高血圧が発症する場合があります。そのため入院と言っても最初の数日で様子を見て判断され、高血圧症候群ではないと診断されれば、そのまま退院して帰宅することになります。

また、入院するかしないかという基本的な部分で病院によって判断が分かれる場合もあります。妊娠週数や赤ちゃんの発育状態によっても所見が違ってくるため、必ずしも入院が必要というわけではありません。

高血圧の症状が軽度の場合、入院せずに食事療法で塩分を控えて、栄養指導などと共に自宅療養で様子を見ることもあります。ただし、重症の高血圧症候群と診断されると即日入院ということになる場合もあり、そういった症状の重・軽の判断によって降圧剤などのお薬の処方も含めて判断されることになります。

妊娠中高血圧症候群は、先ほど触れた通り母体、赤ちゃんともに命の危険が及びかねない病気のため、容体の急変にも対応できる入院が必要な場合も出てくるんですね。